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エコポイント制度が電力消費量を押し上げる皮肉?

2009年10月22日 12:00更新

 エコポイント制度で付与されるポイント数は、省エネ効果に対してではなく、購入した製品の大きさや価格によって決定される。その意味では、この政策の本質は、省エネ対策ではなく「経済活性化対策」にあることが報道などで指摘されている。

 2009年度補正予算に組み込んだ事業予算は、経済産業、総務、環境の3省合計で約3000億円(2946億円)で、総務省の試算では、エコポイントを含めた総事業費4240億円のIT関連施策で、2兆5000億円規模の経済波及効果があると報じられている。

 識者によると、仮に民生用電気機器(エアコン及び冷蔵庫)の最終需要が、事業予算(2946億円)分だけ増加した場合は、生産誘発効果は6211億円にのぼるという試算もある。

 経済効果が及びそうな産業には、電気店などの小売部門はもちろん、電子部品やプラスティック製品、金属製品、半導体などの精密機器などの部門が考えられる。他にも製品を購入する際に利用するクレジットカードなどの金融部門などにも影響が及ぶことが指摘されている。

 環境省は、1995年型のエアコンを2008年型に買い替えた場合、CO2排出量は平均で年間287キログラム、電気代は同1万3900円程度削減できると、その"省エネ"効果をうたっている。

 一方、エコポイント制度による経済活性化の波及効果は当然ながら電力部門にも及ぶ。製造や物流の過程において電力を使用するためだ。識者は、長期的には省エネ家電の普及で電力消費量が抑制される可能性が高いとしながらも、短期的にはエコポイント制度が電力消費量を押し上げる可能性について言及している。

 地球温暖化対策は鳩山政権の最重要課題の一つだ。2010年度予算編成では「地球温暖化対策」と「経済活性化対策」のバランスを取る舵取りが求められることは言うまでもない。予算成立への審議を引き続き見守りたい。

text by:阿部欽一


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