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英オーディション番組から生まれた2人の奇跡、の軌跡
2009年11月24日 00:00更新
2009年4月、イギリスの公開オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」のステージにスーザン・ボイルが登場した。二重アゴでモッサリとした風貌、47歳の「普通のオバサン」でありながら、著名なミュージカル女優のような歌手になりたいと語る彼女に、審査員や観客は呆れ顔で失笑。しかし、歌い始めるやいなや、容姿から想像もつかない美声に会場はどよめき、やがてスタンディングオベーションに包まれた。その映像は動画配信サイト「YouTube」にアップされ、3億回を超えるアクセスを記録している。
それまでのスーザンは、教会の手伝いをしながら母親を介護し、2年前に母を亡くしてからは猫と暮してきた。そんな生活から一変し、一躍世界のスターに。オーディションは準優勝に終わったが、歌手デビューの夢を叶えた。特に米国での人気が高く、デビューアルバムは、米アマゾンで予約数歴代新記録を樹立した。
同番組では、2年前にもよく似たサクセスストーリーが生まれている。容姿にコンプレックスを抱いていた携帯電話セールスマン、ポール・ポッツ(当時37歳)が見事なオペラを歌い上げ、優勝を手にしてレコードデビュー。初アルバムのセールスは全英で3週連続1位、世界で300万枚を超えている。幼少期のいじめ、事故による失職・貧困、歌手になる夢の断念といった不遇を乗り越え、歌への情熱と夫婦の絆によって奇跡を起こした経緯が感動を呼んだ。米ハリウッドでは彼の半生を描く映画の製作が予定されている。
人々の心を動かしたのは、2人の歌声だけでなく、背景にある人生なのだろう。信念や情熱を持ち続ければ報われるということを、人々は自分の目で見て確かめたいのかもしれない。新しいことに挑戦しようとすると、年齢をハンディと感じることも多い。スーザンが自身の年齢に対して放った「それは私の一面にすぎない」という言葉に力づけられた人は多いのではないだろうか。
text by:あおきのりこ
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