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百貨店の歴史を振り返る

2010年01月31日 00:00更新

今でこそ低迷を余儀なくされている百貨店だが、長年、日本の流通産業をリードしてきたこともまた事実。では、日本の百貨店はいつごろ始まったのだろう?

その歴史は、1904年、三越呉服店(現・三越)による「デパートメント宣言」に始まった。この三越呉服店の前身はというと、1673年に創業した呉服店「越後屋」だ。今から330年以上も前の江戸時代に、世界初の正札販売を始め、座売りを全廃して全館を陳列場にしたり、生地の切り売りをするなど、当時としては画期的な商法を次々に生み出し、有名になった呉服店である。当時出入り口に下足番がいて、客は備え付けの草履に履きかえさせられたりした。それでも高級品、一流品を売っている店として人々の信頼は絶大で、客はよそ行きの着物でおしゃれをして買い物に行ったという。

さて、日本の百貨店は、大きく分けて2つの流れに分かれて発展してきた。一つは、三越をはじめ、大丸や高島屋といった老舗呉服店を前身にするもの。もう一つは西武、東武、東急、小田急、京王、阪急などのように、鉄道会社がターミナル駅に系列百貨店をつくったものだ。電鉄系百貨店の第一号は大阪・梅田の阪急百貨店で、1929年の創業である。また、信販会社やスーパーマーケットなどをもとにする百貨店もある。以来、百貨店は流通産業の雄として確固たる地位を確立してきた。

その百貨店の経営に、ほんの少し影が差し始めたのが1960年代ごろだ。アメリカからスーパーマーケットという小売り業態が持ち込まれたのである。日本でもユニーやダイエーといったスーパーが続々と開業し、大量仕入れ・販売を軸に値引き商法を打ち出し、庶民の間に瞬く間に浸透していった。やがて百貨店は、勢いづいたスーパーに次第に圧倒されるようになり、ついに売上高で抜かれたのが1974年のことだった。

とはいうものの、対面販売を基本とする百貨店は、消費者の絶対的な信頼感や安心感に支えられていることも確かだ。「やっぱりお中元やお歳暮などのお使い物は百貨店の包み紙じゃなきゃ先様に失礼よ」と考える主婦たちは今も多いのである。

text by:中嶋典子


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