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G・グローブ賞は本当にアカデミー賞の前哨戦なのか!?

2010年02月02日 12:00更新

 アカデミー賞の前哨戦と言われる第67回ゴールデン・グローブ賞の結果に、意外な思いをした映画ファンは多かったのではないか。最多6部門ノミネートのジョージ・クルーニー主演『マイレージ、マイライフ』や、すでに多くの賞を受賞しているキャスリン・ビグロー監督『ハート・ロッカー』、タランティーノ監督の最大のヒット作となった『イングロリアス・バスターズ』といった有力候補をおさえて作品賞と監督賞の主要2部門に輝いたのは、ジェームズ・キャメロンの『アバター』。ゴールデン・グローブ賞は、1982年にスティーヴン・スピルバーグの『E.T.』に作品賞を与えているが、こうしたSF作品が受賞することは稀なのだ(実際、同監督の『インディ・ジョーンズ』シリーズや『ジュラシック・パーク』シリーズなどはまったく無視されている)。

 ゴールデン・グローブ賞がSF映画を敬遠する理由のひとつに考えられるのは、同賞を審査するハリウッド外国人映画記者協会の約90人の会員には高齢で保守的な考えを持った人が多く、ヒットしたエンターテインメント作よりは、文芸作など芸術的な映画が選ばれる傾向にあることだ。

 だが、映画にくわしい関係者によると、『アバター』は製作が遅れて試写の期間が短くなったため、投票直前に協会会員のための特別試写が行われたことで勢いがついたのではないかとのことだった。『アバター』がその勢いでアカデミー賞にも波乱を巻き起こす可能性は大いに高い。なにしろジェームズ・キャメロンは、1997年に『タイタニック』でゴールデン・グルーブ賞、アカデミー賞の両方で作品賞と監督賞の主要2部門を受賞するという快挙を成し遂げているのだから。

 ところで、ゴールデン・グローブ賞がアカデミー賞の前哨戦と呼ばれるのは『タイタニック』のような例があるからだが、このように両賞の結果が一致する例は、実はそれほど多いわけではない。ゴールデン・グローブ賞の作品賞は、第9回からドラマ部門とミュージカル・コメディ部門に分けられているので一概には言えないが、ドラマ部門で作品賞を受賞した作品がアカデミー賞でも作品賞を受賞した例は、過去66回の歴史の中で39回。およそ6割の確率なのだ。

 ともあれ、第67回ゴールデン・グローブ賞が第82回アカデミー賞の結果にどんな影響を与えるのか、熱く注目したい。

text by:望かなえ


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