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120億ドルの軍事システム!身近なGPSの正体
2010年02月08日 00:00更新
GPSとは、Global Positioning Systemの略で、日本語でいうと「全地球測位システム」。現在地の緯度・経度を、地球の周回軌道を回る人工衛星からの信号を利用して、正確に割り出すためのシステムだ。いまやカーナビに限らず、ケータイやゲーム機などあらゆるモバイルデバイスで、GPSの恩恵に浴することができるのはご承知の通り。
このありがたいシステムを開発し、運営しているのは、米国国防総省。つまり、GPSは軍事技術であり、戦闘機や軍艦の位置確認や航法支援、巡航ミサイルの制御が主たる使用目的だ。全24機の人工衛星が打ち上がり、GPSが完全に稼動したのは1993年のこと。その整備にかかった費用は120億ドルといわれる。
現役の軍事システムが、誰でも使える状態になっていていいのか?と気になるところだ。かつては、民生向けの衛星信号にスクランブルをかけ、故意に精度を落としていた。しかし2000年、クリントン大統領(当時)が、このスクランブル化の中止を命令。以来、信号の精度は10倍に上がり、ドライブやアウトドアでも信頼性の高い位置情報が得られるようになり、GPSシステムの普及が加速、市場も大きく成長した。とはいえ、米国の国家安全保障上の理由などから、その精度が予告なく変更されることもありうる。
しかも、一部の衛星はすでに老朽化しており、更新のための衛星開発計画は遅れているため、近々精度の低下が起こることが懸念されている。というのも、正確な位置情報を得るには、24機以上の衛星が適正配置になければならないが、寿命を迎えた衛星が運用停止すれば、その状態を維持できなくなるからだ。
一方で、明るいニュースも。国産のGPS衛星「みちびき」が、この夏、種子島から打ち上げられる予定だ。都内など高層ビルの陰ではGPS信号が十分に受信できずに、精度が落ちてしまうケースがみられたが、「みちびき」がGPSを補完することで、正確な位置情報を得られるようになるという。
方向音痴の筆者もぜひ活用したいのだが、その前に機械音痴を治さねば、GPS搭載機器を使いこなせないのであった...。
text by:ScriptWorks曽我晶子
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