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自宅に仕事を持ち帰れるようにしたい自宅に仕事を持ち帰れるようにしたい

 「仕事は会社でするもの」という常識はもはや通用しなくなった。モバイルPCが普及した今では、街中の喫茶店やファーストフード店、あるいは電車内でも仕事にいそしむ人を見かけることが多い。街中では目にしなくとも、仕事を家に持ち帰ってしている人や、もともと原則的に家で仕事をする契約の人(在宅勤務)も多い。しかし、その仕事の仕方を不安に感じることはないだろうか?例えば会社と自宅との移動中にもしもパソコンを紛失したら...、もしも通信内容がインターネットから外部に漏れていたら...。会社外での仕事の仕方にもいろいろあるが、今回は特に会社と同等の仕事を自宅でも安全に行うための秘訣を紹介しよう。


【解決策1】会社のパソコンを自宅で安全に利用したい

 会社の自分用パソコンには、すでに仕事に使いやすいようにソフトの導入や設定が済ませてあるはず。ウイルス対策ソフトをはじめセキュリティ対策も万全に施されているだろう。自宅でも出先でも、会社と同じパソコンを使いたいのが当然だ。しかし昨今の情報漏洩事件を知っている人なら、会社の仕事のデータが入ったパソコンを持ち歩くことの危険性に気づいているだろう。もしもパソコンを紛失したり盗まれたりしたら、あとで大変なことになりかねない。

 情報漏洩を防止するには様々な方法がある。例えば「基本ソフトでログイン/パスワードを設定しているから大丈夫」という人もいるだろう。しかしそれだけでは、少々パソコンに詳しい人なら、パソコンからファイルが保存されている記憶装置(ハードディスク)を取り出して、その中味を読み出すことができてしまう。また「ファイルの暗号化をしているから安心」という場合もあるかもしれない。しかし、それでもやはりフォルダ構成やファイル名などが簡単に読み取られて重要な顧客名やプロジェクト名などが流出してしまう危険がある。
 そこでハードディスクを丸ごと暗号化するハードディスク暗号化ソフトウェアを紹介したい。このソフトウェアを利用することで、ハードディスク全体(基本ソフトや業務用ソフト、設定ファイルや文書ファイル/フォルダなどのすべて)を暗号化し、パソコンの起動時に入力するパスワードを知らなければハードディスクを使えなくすることができる。これなら、ハードディスクを取り出されても読み出せない。さらに同じ暗号化ソフトを使ってUSBメモリやポータブル・ハードディスクなどの外部記憶装置も暗号化できる。

図1 ハードディスク全体の暗号化のイメージ 図1 ハードディスク全体の暗号化のイメージ

 しかし、自宅や出先で社内にあるデータが急に必要になった時に、必ずしも必要なデータが自分のパソコンに入っているとは限らない。こんなとき、会社と自宅とを接続すれば会社に保管されているデータを取得することができるが、通常は会社へ接続するまでにインターネットを経由しなければならないので、通信中に途中で盗聴される危険性がある。そのような時に備えて、会社側にSSL VPN(Secure Socket Layer Virtual Private Network)の設備を導入しておくのがオススメだ。SSL VPNはインターネットによる通信を暗号化して、安全に会社のネットワークと自宅/出先のパソコンとを接続する技術だ。社内での仕事の多くはパソコンのWebブラウザやメールソフトで行えることが多いだろう。そのような仕事なら、社内ネットワークとインターネットの間にSSL VPNを導入することで、自宅や出先からインターネットに接続して会社のサーバとの間で暗号化通信の仕組みを簡単に作ることができる。暗号化通信の仕組みはこれだけではないが、一般的なブラウザやメールソフトがSSL VPNに対応しているので、パソコン側に特別なツールを導入する必要がないのがこの方式のメリットだ。
 SSL VPNに加えて、ウイルス対策や不正アクセス対策など、複数のセキュリティ機能を備えたUTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)製品を使えば、さらに安全性は高まる。


【解決策2】自宅のパソコンでも安全に仕事がしたい

 たとえ記憶装置の中身すべてが暗号化されていても、会社のデータが外に持ち出されることが問題だと考える会社も多い。会社のパソコンは外部持ち出し禁止となっている会社もあるだろう。それでも自宅や出先で仕事をしたいと思うなら、会社のパソコンを遠隔操作する仕組みについて導入の検討をするとよいだろう。
 これはリモートアクセスと呼ばれる技術の1つで、会社のネットワークが常時稼働しており、自席のパソコンも電源がはいっていることが前提となる。自宅では私有のパソコンを利用して、通信事業者が提供しているリモートアクセスサービスに接続する。これはインターネットを介して自宅または出先のパソコンと会社のネットワークとを中継接続してくれるサービスだ。このサービスによれば、会社にある自席のパソコンの画面が自宅や出先の自分のパソコンの画面にそのまま表示され、キーボートやマウスで行う操作が会社にあるパソコンに反映される。会社のパソコンのソフトやデータを利用することができるので、会社にいるときと同様に仕事ができるところが特長だ。インターネットを介しているため多少の反応の遅さはやむを得ないが、便利さには替えがたい。書き換えたり追加したりしたデータは手元のパソコンではなく、会社のパソコンに保存されるので、データが外部に流出する心配はない。

図2 リモートアクセスサービスの利用イメージ 図2 リモートアクセスサービスの利用イメージ


(掲載日:2009年10月20日)

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