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出力した紙を出しっぱなしにさせたくない
企業が引き起こす情報漏洩に関する事故や事件が多発している。ニュースで大々的に報道されるのは、インターネット経由での情報漏洩やパソコン紛失・盗難による情報漏洩ばかりだが、実は発生している情報漏洩の約半分が紙媒体によるものだといわれている。その背景には、プリンタや複合機(コピー、プリンタ、FAX機能を1台にまとめた事務機器)の共同使用がある。企業では1台のプリンタや複合機を、複数の社員または部署で、共同で使っているケースがほとんどだ。そのような環境で頻繁に印刷物を出力していると、「取り違え」や「取り忘れ」が起きやすくなり、その結果、情報漏洩が発生する。そこで今回は、取り忘れることで、取り違えや持ち去りが発生しないように、出力した紙を出しっぱなしにさせないための方策を紹介しよう。
【解決策1】出力機器まで行かないと印刷しないようにする
プリンタや複合機で出力した紙を出しっぱなしにさせない確実な方法は、プリンタや複合機があるその場所まで本人が行かなければ、印刷できないようにすることである。それには社員証などに使われているIDカードに対応したプリンタや複合機が適している。一般的には、本人のPCから印刷指示を出せば、すぐにプリンタや複合機は印刷を開始するが、IDカードに対応したプリンタや複合機では、わざわざプリンタや複合機の前まで出向いて、印刷指示を出した本人のIDカードをカードリーダ部分にかざさないかぎり、文書の印刷出力ができない仕組みになっているのだ。この印刷手順を採用することにより、文書の出しっぱなし・取り違えがなくなり、スキのない紙文書の取り扱いが可能になる。また、プリンタや複合機へ転送される文書データは暗号化されているので、万一、不正アクセスがあったとしても情報が漏れる心配もない。
図1 IDカードに対応したプリンタや複合機
資料提供:株式会社リコー
また、IDカードを使わなくても、印刷出力を制限できるプリンタや複合機もある。この場合、機密文書やデータは、操作パネルでパスワードを入力しないかぎり印刷されないようにすることができる。FAXについては、複合機上の表示パネルや自分のパソコン上で受信内容を確認してから、紙に出力するかどうかを自分で選択できる機能を備えた複合機が有効だ。
【解決策2】業務や利用実態に合わせて機器の配置を変える
新製品などを導入しなくても、出力した紙の出しっぱなし頻度を、ある程度まで下げることはできる。それを実現するには、それぞれのオフィス環境に合わせてプリンタや複合機の最適配置を決めてくれる「最適配置サービス」がオススメだ。このサービスでは、現在オフィス内にプリンタや複合機が何台あって、それぞれ1日に何枚程度文書を出力しているか、何枚出しっぱなしの文書があったかなど、使用状態の聞き取りや分析を行い、その結果に基づいて、プリンタや複合機の最適配置を決めてくれる。
例えば、複合機はフロアの壁際などに設置されているケースが多いが、オフィスレイアウトによっては、複合機をフロア中央に設置したほうが、すべての社員からの距離が同じになり、遠くの社員による「取り忘れ」をなくすことができる。また、最適配置した後も、継続して複合機の利用実態をモニタリングし、さらに効果的な配置になるよう、運用面での改善提案も行ってくれる。出力頻度の多い業務のデスク近くには印刷速度の速い複合機を追加し、出力頻度の少ない業務のデスク近くには、低価格のプリンタを設置するなど、業務内容や利用実態に合わせた印刷環境を構築することも「取り忘れ」をなくす有効な手段の1つだ。
図2 複合機の最適配置
資料提供:コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社
コラム 出力指示したPCにアラートを出して注意する
現在使用中のプリンタや複合機が、IDカードやパスワード入力などのセキュリティ機能を持っていないときは、IT資産管理ツールの中の一機能として提供されている「印刷物取り忘れ」機能が有効だ。IT資産管理ツールでは、会社で使っているパソコンやソフトウェアの製品情報や設定情報などを自動的に収集し、1つの画面でまとめて管理できる。このツールで提供されている「印刷物取り忘れ」機能を使うと、印刷物を取り忘れたままにしている社員がいれば、システム管理者のパソコンからその社員が使っているパソコンに注意表示(アラート)を出し、印刷物をすぐに取りにいくよう促すことができるので、取り忘れの危険性を軽減できる。さらに管理者が印刷物の回収を確認できるまで、その社員のパソコンを操作できないようにすることもでき、より強制的に出しっぱなしを防ぐことが可能だ。
(掲載日:2009年10月20日)
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